ホームセンターのカーポートはなぜ安い！？メーカー製との違い【徹底解説】

• ホームセンターのカーポートが安い理由
• ホームセンターのカーポートと、メーカー製の違いが分かる
• ホームセンターのカーポートと、メーカー製どっちがおすすめか分かる

ホームセンターのカーポートってホントに安いの？

ホームセンターで売られているオリジナルブランドのカーポートは、LIXILやYKK APなどのメーカー製品よりも、安い価格設定で売られていることで知られています。

ホームセンターのカーポートは10万円台の前半くらいの価格、12万円～で購入できます。

メーカー製のカーポートだと、一番安いモデルでも10万円台後半～20万円くらいの相場感です。

ホームセンターのカーポートが安い“本当の”理由

「なぜ、ホームセンターのカーポートは安いのか？」今回は、ホームセンターのカーポートの特徴を調べ、その理由を解説します。

ホームセンターのカーポートは大手メーカーが製造している可能性が高い？

ホームセンターが販売するオリジナルブランドのカーポートは、リクシルなどの大手メーカーが製造していると思われます。

それは、ホームセンターのカーポートとメーカー製品の寸法や写真を比較すると、ほとんど同じだからです。

ナフコ　ワンダフルポートII（ホームセンター）	LIXIL ネスカ（メーカー）
間口（幅）2400mm 奥行き　4980mm	間口（幅）2400mm 奥行き　4980mm

例えば、ホームセンターのナフコ オリジナルカーポートの「ワンダフルポートII」とメーカーのLIXILが販売している「ネスカ」を比較してみると、間口（幅）が2400mm、奥行きが4980mmとサイズ（寸法）が全く同じです。上の写真を見ても、ほぼ同じ製品に見えますね。

寸法が1㍉も違わず、見た目も同じであれば、製造したところが同じである可能性は極めて高いです。

つまり、ホームセンターのカーポートは、大手メーカーから大量に供給されているため、安価に提供できるのです。

ホームセンターのカーポートが安い理由は 「リテール品」？

ホームセンターで販売されているカーポートが安い理由は、メーカーの「リテール品」を販売していると考えられます。

「リテール品」とは、メーカーの製品から一部機能が省かれた製品のことで、量販店のオリジナルブランドとして「安い価格」で販売されています。

ホームセンターのカーポートも、「リテール品」と同じものと言えます。

ホームセンターなどで売られるオリジナルカーポートがメーカー製品よりも安い理由は、以下の3つです。

• メーカー製品と比べて一部の強度が低いため、材料費が安く済む
• メーカー製品と同じ工場のラインで大量生産されるため、コストを抑えることができる
• メーカー製品のブランド価値や価格を下げずに、リテール品として販売できるため、安くなる

以上が、ホームセンターのカーポートがメーカー製品よりも安い理由の詳細です。

ホームセンターのカーポートは、メーカー製の最も安価な「低価格タイプ」をベースに、一部の機能が制限された製品

ホームセンターで販売されているカーポートは、メーカーが販売している中で最も安価な「低価格帯タイプ」をベースにしています。例えば、LIXILの場合、ネスカシリーズやYKK APのアリュースなどが該当します。

また、ホームセンターのカーポートは、一部の機能が制限され、耐風性能が低いものになります。

以上から、「低価格帯タイプ」に「機能が制限されている」ことから、ホームセンターのカーポートが安価なのはうなずけます。

カーポートのバリエーション（種類）が少ない

ホームセンターのカーポートは、シンプルな機能とデザインで、必要最低限の性能のものほとんどです。

メーカー製品には、おしゃれな「高級モデル」や、乗り降りがしやすい「後方支持タイプ」、台風や積雪につよい「折半屋根」など様々なカーポートを販売しています。

ホームセンターのカーポートは、カラーバリエーションや屋根材も、メーカー製と比べると、種類が限られています。

ホームセンターvsメーカー製 価格比較

ホームセンターのカーポートはメーカー製品と比べて、どれくらい安いのか？

メーカー製の低価格帯の製品と、ホームセンターのエントリーモデルを比較してみましょう。

メーカー製 最安値価格帯のネスカR

ネスカRは、住宅設備の最大手、LIXILから販売されている、カーポートの中でも最も安い価格帯の製品です。

メーカー製は定価がないので、同じ製品でも、買うお店や業者によって価格が違います。参考に4つのネットショップの価格を調べてみました。

一番安いのがエクスショップの13,7814円で、一番高いのがキロネットショップで175,005円でした。

ネスカの工事費込みの販売価格は平均値をとると、大体15万円程度になります。

ホームセンターのエントリーモデルの価格

カインズ VIC port αII

カインズのVIC port αIIは一番安い価格帯の製品で、工事費込みで125,000円～です。

DCMセレクトカーポート

DCMセレクトカーポートは、工事費込みで、税込み125,180円～です。

ホームセンターのエントリーモデルの工事費込み価格は、12万5千円程度でした。

ホームセンターとメーカー製の価格比較の結果

メーカー製　LIXIL ネスカRの価格	ホームセンターのエントリーモデルの価格
15万円程度	12万5千円程

ホームセンターとメーカー製の価格の差は2万5千円ほどになりました。

ホームセンターのカーポートは10万円台前半の価格帯なのに対して、メーカーは10万円台半ばから後半くらいのイメージです。

この差をどう受け止めるか、人によりますが、1円でも安くカーポートを購入したい人にとっては、ホームセンターのオリジナル製品は懐に優しい価格です。

※ホームセンターのカーポートの種類はメーカー製と比べて、少ないので今回は低価格帯の製品で比べました。

オリジナルカーポートとメーカー純正カーポートの違い

ホームセンターのオリジナルブランドと、メーカー製の最も大きな違いは、耐風性能

メーカー製の多くのカーポートは、風速38m/秒以上に耐えられますが、オリジナルカーポートは、風速34m/秒と、メーカー製に比べると強度が弱いです。

ホームセンターのカーポートでも風速38mに対応できるものはありますが、現時点ではまだ少ないです。

ホームセンターのカーポート	メーカー製
風速 34mm/秒相当	風速 38m/秒以上

風速 34mm/秒相当でも大丈夫なの？

「風速 34mm/秒相当でも大丈夫なの？」という疑問があるかもしれませんが、一般的な風速に対しては耐風性能は問題ありません。

ただし、最近の異常気象によって台風や竜巻などの強風が発生することがあり、カーポートが飛ばされる事例も報告されています。

台風や強風が心配な方は、より高い耐風性能を持つメーカー製も検討することをお勧めします。

ホームセンターは、施工業者を選べないのがデメリット

ホームセンターでは自社では工事を担当しません。工事は、地域の工務店へ下請けに出します。

地域に密着した工務店には、悪質な業者はいないことがほとんどですが、「顧客対応」や「工務技術」などに差が出てきます。

良質な業者に施工してもらえることもありますが、自分で施工業者を選べないため、質の低い業者に施工してもらうこともあるかもしれません。

大手メーカー製とホームセンターのカーポートの比較

	ホームセンター	メーカー製
価格	同タイプのメーカー製より、およそ2割ほど安い。	製品によって相場があるが、業者によって変わる。
性能	一定の制限がある。（高さ・素材・耐風性能など）	素材にこだわった、耐久性に優れた製品あり。乗り降りに便利な後方支持タイプもある。
耐風性能	風速34m/s相当が多い	風速38m/s以上
種類	少ない	多い
デザイン	シンプル	多岐にわたる

ホームセンターのカーポートが向いてる人

ホームセンターのカーポートが向いている人は、風の影響を受けにくい住宅街にお住まいの方、コストパフォーマンスを重視する方です。

メーカーカーポートが向いてる人

台風の強風に心配がある地域に住んでいる人や、自分で業者を選びたい人には、メーカー製のカーポートが適しています。

メーカー製との価格さは、実質2割ほどしか違わないのであれば、個人的には、メーカー製も検討してみてもいいのでは？と思います。

まとめ

カーポートの選び方は、コストパフォーマンスを重視するならばホームセンター、一定の機能や業者などの選択肢を求めるならば、メーカーとなります。

また、周りに住宅が多く風の心配が少ない場合は、ホームセンターのカーポートでも十分ですが、風の影響が心配な場合はメーカーカーポートを選んだ方が安心です。

ホームセンターでの購入がメーカー品よりも安価である場合もありますが、外構業者の方がより安価な場合もあるため、複数の業者から見積もりを取ることがおすすめです。

カーポートを“最安値”で設置するには、複数の見積もりを比較することが必須

カーポートは安いものだと十数万円から数十万円、高いものだと、百万円以上の大きい買い物。

「カーポート設置費用（工事費込み）の相場価格はある」とは言え、ユーザーに渡るまでの【仕入れ価格の違い】はどうしても出てきます。1台用の安いカーポートでも数万円以上の違いが出ます。2台用や1台用でも堅牢な100万円以上の高額なものだと十数万円〜の違いがでてくることも普通にあります。

また、業者により【工事費の違い】もあるので、依頼する業者によって、最終的に数万円の差がでます。

損をしないで、カーポートを設置するには複数社の見積もりを比較ができる「一括見積もり」がおすすめです。